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9/2 昼 それでも世界が続くならライブレポート

投稿日:2018年9月3日 更新日:

気がつくと走り出していた

2018年9月2日
それでも世界が続くなら 活動中止公演
「イツカの戦争」
下北沢clubQue ワンマン公演(昼)

遂にこの日が来たかという気持ちで迎えた
それでも世界が続くならの活動中止公演。

世界が続くんだろうか
心配と夜勤で夜も眠れなかった

一曲目「少女と放火」が始まった瞬間、
私は気づけば走り出していた

下北沢の街を。

そう、一曲目に間に合わなかったのだ。
くそう夜勤め。レジさえ壊れなければ…

僕は遅刻する。

音楽がなくなったら何をする

一曲目を受付で聴き終えると
満員のフロアへ参戦。

ライブハウスで演奏されるリバーブの効いた
「響かない部屋」から
「イツカの戦争」
「スローダウン」と続く。

スローダウンするどころか感情のギアを上げていくようなvo篠塚に
演奏隊も全力で応えていく

ように聴こえた。

正直、私の位置からはgtガースーが全く見えなかった。
遅刻する奴が悪い。
たまに畑を耕す鍬のようにギターを振り下ろす姿だけが確認できた。

彼はおそらくギタリストとして
そして農民としても猫愛好家としても
成功を収めるであろうことが容易に想像できた。

狐を可愛がり、葡萄を育ててくれてもいい。

下北沢に桜島をみた

そしてライブは「参加賞」「水色の反撃」へと続く。

彼らの代表曲とも言える曲を序盤に持ってくるのが
やはり彼ららしいなと微笑ましくなった。

一瞬も音が切れることなくライブは続いていく。

続く楽曲たちに
今日はMC無しの日だな、と確信した。

普段、対バン形式の時のライブで
時たま篠塚はよく喋る。
曲をやらずに喋り続けることがよくある。

その姿を見るたびに、
わかってほしいことがたくさんあるんだろう。

既存の曲よりも
今思った伝えたいことがあるんだろう。

そう思っていた

しかし、おそらくワンマンにおいて
彼は信頼しているんじゃないだろうか。

来ている人たちを。
聴いてくれて来た人たちを。

言いたいことはもう言ってある
伝えたいことは伝わっている
あとは音楽で返す

そんな気概を感じた私は
このライブはまるで長渕剛のようだと思った。

耐久72時間ライブとか
それに近い精神の共有がこの場でなされているのだ。

エンターテイメントではない、魂の共有。

死んだらきっと彼らは
全員同じところに行きそうな気がした。

「救うつもりなんてない」とあなたは言うけれど

魂が抜かれたのか
気がつくとライブは終わって彼らは帰っていった

篠塚やガースー(見えてないけど)
Baショウゴ、そして
この日で脱退をするDrノリオたちが挨拶をして帰っていく

アンコールの拍手の中、
誰かが叫ぶように言った

「ありがとう」

それは彼らの名前を呼ぶ声ではなく
「ありがとう」という感謝の声だった

声をあげるような人たちが集まっていたとは思えなかった

どれだけの勇気で叫んだのだろう
どれだけの勇気をその子に与えたのだろう


どれだけ音楽が必要とされなくなる時代になっても
音楽を超えた
まるで「救い」とでも呼ぶような彼らのジャンルは
なくならないでほしいと思った

しっかり休んで
できるならまた帰ってきてほしい。

そしてまた一緒に戦おう。

生きている限り戦いの連続かもしれない
人生に救いなんて死ぬまで無いのかもしれない

それでも
一緒に戦ってくれる人がいるというのは
救いになったりするものだ。

私は今日も世界と夜勤と格闘をしながら
それでも世界が続くならが帰ってくる日を待つことにする。



2018年9月2日 カザマタカフミ



▼リリース情報

3markets[ ] 2nd Mini Album
「君の心臓になりたい」

2018年9月26日リリース

1, 拝啓、1メートル。
2. メンヘラ女とクソ男
3. 行方不明とタクシー
4. アイちゃん(仮名)
5. 底辺の恋
6. 寝ても寝ても眠い
7. アルバイト

LFRR-0009/¥1800(税別)

タワーレコードオンラインは予約→
http://tower.jp/item/4765719

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